プロテオグリカン

最近よく、CMなどで目にするプロテオグリカン。
お肌が若返る?
シミ、しわなどに良い?
さて、お肌にとって、プロテオグリカンがどんな作用があるのか
ちょっと気になりますね。


プロテオグリカンとはどんなもの?

プロテオグリカンのこと
プロテオグリカンは、私たちの身体の中の組織に
もともとある成分です。

特殊な構造をもつ糖とタンパク質の複合体で、複合糖質の一種です。
プロテオグリカンは動物、植物にも見られます。

動物のプロテオグリカン
コアタンパク質のアミノ酸であるセリンと
糖質のキシロース←ガラクトース←ガラクトース
←グルクロン酸が結合しコンドロイチン硫酸などの2糖単位で
連続する多糖体が複数本結合した化合物です。

植物のプロテオグリカン
コアタンパク質の
ヒドロキシプロリン(Hyp)に、ガラクトース(Gal)、
L-アラビノース(L-Ara)、グルクロン酸が豊富な
アラビノガラクタン(AG)糖鎖が結合した構造をもちます。

プロテオグリカンの機能

プロテオグリカンは、私たちの脳や骨、筋肉、腱、血管など
様々な組織で見られる成分です。
特に皮膚や軟骨などには
多くのプロテオグリカンが存在し、細胞と細胞の間を満たす
細胞外マトリックスのひとつとして、
コラーゲンやヒアルロン酸とともに働いています。
細胞どうしや水分をつなぎとめているというと
肌の必須成分「セラミド」が良く知られた存在です。
セラミドは、セラミドは細胞膜に高い濃度で存在です。
プロテオグリカンも、細胞と細胞の間を満たして、保水しながら、
緩衝材の役割を果たす成分です。

プロテオグリカンとコラーゲン

真皮は、大部分がコラーゲンで占められています。
その間を縫うようにヒアルロン酸などの
ゼリー状の基質が水分を抱えながら満たしています。
これに「エラスチン」という線維状のタンパク質も加わって、
肌に弾力を生まれます。
もともとコラーゲンには、たくさんのプロテオグリカンが絡んでいます。
保湿がしっかりしていると
プロテオグリカンはヒアルロン酸やコラーゲンなどの生成を促し、
若々しい弾力やみずみずしい保水力を維持することがわかっています。

プロテオグリカンの存在

プロテオグリカンは、たんぱく質にコンドロイチン硫酸などの
糖の塊(糖鎖)がつながった形をしています。
コンドロイチン硫酸といえば、
関節サポート成分として広く知られていますが、
体内では単体で働いているわけではなく、
プロテオグリカンを構成する成分として存在しています。

体内に存在するこういった色々な成分は
お互いに関わりあってより良い機能をしていることがわかりますね。

軟骨や真皮のプロテオグリカンなど、体内では約20種類が
発見されています。
代表として、軟骨に多いアグリカン、
真皮に見られるバーシカンやデコリン、
細胞と細胞の間を満たすパールカンなどがあげられます。

プロテオグリカンの保湿力

保湿というと、ヒアルロン酸が有名です。
一般的に糖を含む物質は吸水力が高く、
ヒアルロン酸は、1gで約6Lも吸水すると言われています。

プロテオグリカンは、このヒアルロン酸に
比べてさらに約30%も高い吸水力をもちながら、
構造も小さく、浸透性が高いと考えられています。
プロテオグリカンは保湿力に優れている

プロテオグリカンの原料は

現在、化粧品やサプリメントに配合されている
プロテオグリカンの多くは、サケの鼻軟骨を原料に
つくられています。
開発当初は、牛の気管軟骨という限られた
部位からしか抽出できずにいたため、
1g 3000万円もした、とっても高価な成分でした。
もしも、ずっとその値段だったら、
ちょっと、庶民には、手の届かないところにあるものだったでしょうね。

このコスト面での問題点を解決するきっかけとなったのが、
東北地方の郷土料理の「氷頭なます」でだったそう。
私は聞いたことがなかったのですが、
この氷頭とは、氷のように透明な鮭の鼻頭の軟骨のことだそうです。
この氷頭には、プロテオグリカンが含まれていることは知られていたのですが、
氷頭は固くて、扱いも難しかったため、
抽出の方法は確立されていませんでした。
これを、お酢の作用で抽出することに成功。
この発見により、プロテオグリカンのコストが一気に抑えられ、
研究も盛んに行われるようになりました。
こうして、私たちにも身近な化粧品の成分などとして
目にする機会が増えてきたというわけです。

プロテオグリカンの役割と作用

ヒアルロン酸やコラーゲン生成を促す機能も!

肌は、外側から表皮、真皮、皮下組織でできています。
真皮は、その大部分がコラーゲンで占められていて
肌のみずみずしさや弾力のあるお肌は、
この真皮が元気でいることが大事で、肌の本体ともいうべき組織です。
ネット状のコラーゲンとそれをつなぐエラスチン、
これにプロテオグリカンやヒアルロン酸などが
たっぷりイキイキしていることでハリと弾力のある肌を実感できます。

プロテオグリカンの役割で、注目する点がもう一つ。
ヒアルロン酸やコラーゲンなどの生成を促し、
若々しい弾力やみずみずしい保水力を維持していることが
わかっています。

プロテオグリカンとEGF

EGFとは、肌や唾液、母乳などに存在している成分。
これも、優れた美容成分として注目されていますが
たんぱく質の一種です。
細胞のターンオーバーに不可欠な役割をもっていますが、
20代をピークに減少し、
40代には約40%も低下してしまいます。
年とともに減少していくものは多いですね。

EGFの減少は、肌の乾燥やゴワつき、シミ、たるみなどに
深く関わることがわかっています。
プロテオグリカンは構造上の類似点からEGFと似た
機能をもつのではないかといわれています。

プロテオグリカンだけでお肌が若返り、
きれいなお肌になるということは、
ちょっと・・・・信じがたいと正直思います。
でも、これだけ取り入れるという事はないですね。
例えば、今使っている外せないスキンケアもありますし。

何かが足りないと思えば、そう、今のスキンケアに
プラスするという考え。

プロテオグリカンの素晴らしい美容効果を考えれば
試してみたくなりますね。