杜氏さんたちの手が美しいことから発見されたコウジ酸

酒造りを行っている杜氏さんたちの手がツヤツヤで白く美しいことから、
そこになにか美白に関する秘密があるのではないかと
研究が始まり、
米麹の中にコウジ酸が入っていることがわかって、
コウジ酸が美白成分として広まるようになりました。

これは、ちょっと有名なお話ですよね。

コウジ酸の効果

コウジ酸が美白に良いというのは、広く知られています。

最近では、美白効果によい成分が色々出てきています。

その美白成分は、シミの種類により、効果的であるものと
そうでないものがあります。

コウジ酸は、肝斑や日光黒子などのシミ治療に用いられてきました。

紫外線やホルモンなどからできてしまったシミです。
コウジ酸は、加齢に伴う黄みがかった肌(黄ぐすみ)に
透明感がでることもわかってきました。

コウジ酸の働き

メラニンをつくる酵素の働きを抑えるだけでなく、
メラニンの生成が始まる前に先まわりする、
早い段階からのアプローチ。
中でも、メラニン生成を促す
「情報伝達物質の産生」「活性酸素の発生」「炎症」の
3つのダメージを効果的に抑制し、メラニン生成を未然に防ぎます。

こうしたメラニン生成をいち早く食い止めるちからが、
濃く広がるシミに働きかけ、本来の肌色に導く高い美白力につながります。

コウジ酸は、炎症を防いで活性酸素の産生を抑えるチカラを持っています。

光老化と言う紫外線から受けるダメージはシミだけでなく
シワ、たるみの原因にもなるわけですが、それは・・・・。

紫外線のダメージ

紫外線を浴びると、肌に炎症が起こり活性酸素がうまれます。
老化促進物質ともいわれる活性酸素は、
お肌の弾力を守るコラーゲンの減少をおこすきっかけとなります。

つまり、コウジ酸は美白しながらお肌のハリや弾力を守ることにつなるのです。

コウジ酸の安全性

美白効果の高い成分は、ものによると刺激が強かったり注意が必要な場合があります。

コウジ酸の安全性を示すものに、金魚とマッシュルームの実験があります。

黒い金魚

黒い金魚のうろこには、実は、人と同じようにメラニン色素があります。
コウジ酸を添加した水で黒い金魚を飼育すると、
メラニンの生成量が抑えられ、金魚は元気なまま、
うろこだけが退色しました。
そして、その後、再び普通の水で飼育すると、
うろこが本来の色に戻ったのです。
このことから、コウジ酸が、細胞やその機能は傷つけず、
メラニン生成だけを抑える、安全性と美白力に優れた成分であることがわかります。

マッシュルーム

市販のマッシュルームを2つにカットし、片方にだけコウジ酸溶液を塗布します。
メラニンのもとになるチロシンを両方に振りかけると
コウジ酸溶液を塗っていないほうのマッシュルームは
徐々にメラニンに変化し、真っ黒になっていきます。
でも、あらかじめコウジ酸を塗っておいたマッシュルームは、
メラニンが作られないので白い色をキープできました。

マッシュルームでコウジ酸の実験

メラニンをつくる色素細胞の培養液にコウジ酸を添加すると、
時間の経過とともにメラニンの生成量が減少しますが、
細胞をコウジ酸無添加の培養液に移すと、色素細胞が再び活性化し、
元の色に戻るという実験結果があります。
このようなことから、コウジ酸がメラニンをつくりだす色素細胞を傷つけずに、
高い美白力を発揮することが実証されています。

メラニンは、日々作られているので、お肌にシミを作らせない、
予防の観点からもコウジ酸が良いという事がわかります。

最近では、美白効果が高い成分も次々に出てきていますが、コウジ酸の美白効果には、知れば知るほど改めて関心させられます。